( ^ω^)がjojoの世界に現れたようです 12話目
3 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:45:39.62 ID:Mm8jKTih0
第12話

ザーーーッ・・・

( ^ω^)「・・・」

 今日の日付は12月24日。クリスマス・イブ。今日は朝から雨だお。

      ザーッ・・・

( ^ω^)「・・・」

 現在の時刻は朝の8時。テラポリスまで徒歩30分ほどの場所に
ある、一件の貸家に僕達はいるお。ブチャラティは、1ヶ月前に、ネアポリス
を出た時すでに、この場所を『偽名』を使って、借りていたそうだお。



4 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:47:20.39 ID:Mm8jKTih0
 今日は僕達の『未来』を左右するであろう『計画』
の日だお。緊張からなのか、朝起きてから皆、一言も喋ってないお。

  ガチャリ・・・

全員「・・・!」



5 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:47:49.43 ID:Mm8jKTih0
 8時2分。指定した時間から2分遅れて、ブチャラティが姿を見せたお。

ブチャラティ「全員・・・集まってるな?」

      ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ・・・


6 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:48:14.52 ID:Mm8jKTih0
( ^ω^)「・・・皆いるお。」

 12月24日。今からの24時間。僕にとって、今まで生きてきた中で
一番長く、そして忘れられない日が始まろうとしていたお。

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7 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:48:48.38 ID:Mm8jKTih0
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 〜テラポリス公国 サン・ピエトロ大聖堂 〜

 カツッ カツッ カツッ・・・

       カツッ カツッ カツッ

8 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:49:31.18 ID:Mm8jKTih0

 サン・ピエトロ大聖堂。カトリック教会の総本山であり、その名前はキリスト教の
使徒ペテロに由来する。


9 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:49:53.20 ID:Mm8jKTih0
    カツッ カツッ カツッ

司祭A「おはようございます、モンタギュー枢機卿。」
            カツッカツッ
モンタギュー「おはよう。」
        カツッカツッ
司祭B「おはようございます、枢機卿。」
                 カツッ カツッ
モンタギュー「あぁ、おはよう。」
        カツッカツッ・・・

モンタギュー「・・・」
モンタギュー「・・・(朝から五月蝿いゴミ共だ・・・)」



10 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:50:16.21 ID:Mm8jKTih0
 モンタギュー・ベルナルドは、テラポリス公国の国務省長官を務める男である。
彼は、名門の家柄、ベルナルド家に生まれ、若干40歳で、枢機卿の地位
に着いた。

 ザーーーーーーッ・・・
 
 テラポリス公国における、モンタギューの地位は重要なものである。総面積
僅か0.5ku、人口およそ1000人というこの小さな主権国家は、形式的
には法王が統治する形にはなっているが、実際に国を取り仕切って
いるのは、国務長官であるモンタギューと、市国総督であるコロナ枢機卿、この
二人だった。



11 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:50:43.76 ID:Mm8jKTih0
       カツッカツッ・・・ ピタッ

          ザーーーッ・・・
モンタギュー「・・・今日は雨か。」

  カツッカツッカツッ・・・

モンタギュー「・・・」ンッ・・・
             クルッ
モンタギュー「おはようございます。ウィレンドゥルフ教皇。」

教皇「おはようございます、モンタギュー枢機卿。」ニコリ



12 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:51:06.24 ID:Mm8jKTih0
テラポリス公国、法王である、ウィレンドゥルフ教皇は今年で87歳になる。教皇という
国を治める立場に反して、実際に彼が
何かを決めるという事はほとんどなく、公式に発表する文章や、法王としての
意見などは、全て議会を通して決められている。



13 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:51:23.94 ID:Mm8jKTih0
モンタギュー「・・・聞きましたか?教皇。昨晩、サン・ピエトロ大聖堂の前で何者かが
     発砲したようです。」

教皇「ホッ・・・銃ですか?それはまぁ・・・なんとも・・・。」

モンタギュー「教皇の安全を考えて、広場の市国警備員の数を増やして
     おきました。」

教皇「そうですか、ありがとうございます・・・」

              ザーーーーッ・・・



14 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:51:42.20 ID:Mm8jKTih0
モンタギュー「・・・」

司祭C「教皇、そろそろ・・・。」

教皇「・・・ホッ。そうですか。」
モンタギュー「・・・」
教皇「それでは、モンタギュー枢機卿、また後でお会いしましょう。
     あなたに神のご加護があらん事を。」

モンタギュー「・・・えぇ、では後ほど、サン・ピエトロ広場で。」

     カツッ カツッ カツッ・・・



15 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:52:14.23 ID:Mm8jKTih0
モンタギュー「・・・」
モンタギュー「(神だと・・・?・・・マヌケめ。)」

 モンタギューは考える。『神などいない』と。これまで自分が
やってきた事は、神が居るなら到底許される事ではないと、
彼は知っているからだ。




16 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:52:35.17 ID:Mm8jKTih0
モンタギュー「(他人を・・・それも数え切れないほど多くの人間を
     殺し、自身の延命を行ってきた俺が罰せられない
     この世の中に、神など居るはずがない。)」
 
モンタギュー「・・・」クルッ・・・

      ザーーーーーッ・・・

 12月24日午後1時。雨は降り続いている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


17 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:52:53.78 ID:Mm8jKTih0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ブチャラティ「・・・以上が具体的な計画の内容だ。何か質問はあるか?」

全員「・・・」  シィィーーーーン・・・

(;^ω^)「・・・」



18 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:53:13.41 ID:Mm8jKTih0
ブチャラティ「・・・それじゃあ、注意すべき点を話しておく。」

ブチャラティ「さっきも言ったが、クリスマスのミサが開かれるのは、今日24日の午後23時30分
     からだ。それからミサは数時間続く。」

ミスタ「・・・」



19 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:53:34.23 ID:Mm8jKTih0
ブチャラティ「このミサはとても大規模なものだ。テラポリスは、カトリックの総本山だからな。
     世界中から、カトリック信者が集まってくる。それだけじゃあなく、もちろん
     観光客だって大勢いるだろう。地元の人間だって今日ばかりはミサに参加
     するってのは、たくさんいるはずだ。」

フーゴ「・・・」



20 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:53:50.30 ID:Mm8jKTih0
ブチャラティ「さらに、このミサの模様は、世界に向けて放送される。」

( ^ω^)「!!!放送ってTVかお!?」

ブチャラティ「あぁ、そうだ。全世界ってわけじゃあないが、テラポリスから中継で
     世界、45カ国に向けて放送される。」

(;^ω^)「・・・すごいお・・・」


21 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:54:12.16 ID:Mm8jKTih0
ブチャラティ「いいか、俺達が『計画』を実行した場合、間違いなくその一部始終も
     放送されるはずだ。」

ナランチャ「・・・」

ブチャラティ「『絶対に』、画面に映るんじゃあないぞ。俺達の誰か一人でも画面に
     映っていた場合、組織からも捜査の手が入る。そうなったら
     ツンの事がバレるのも時間の問題だ。」

ツン「・・・」



22 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:54:41.60 ID:Mm8jKTih0
ブチャラティ「・・・それともう1つ。『昨日、誰かがサン・ピエトロ大聖堂で発砲した』という
     理由で、モンタギューは今年のクリスマスミサの警備を例年より厳重なモノに
     するらしい。俺達にとってはあまり良い事じゃあないが、それほど
     問題じゃあないだろう。」

アバッキオ「・・・」


23 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:54:59.22 ID:Mm8jKTih0
ブチャラティ「後は、さっき話した通りだ。」
ブチャラティ「ミスタ、わかってるな?」クルッ・・・

       ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・・・



24 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:55:16.78 ID:Mm8jKTih0
ミスタ「・・・」
           
ミスタ「あぁ、ブチャラティ。大丈夫だ。」

        ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・・・ !!


25 :1 ◆A/02Sqb2ac :2006/02/12(日) 05:55:36.28 ID:Mm8jKTih0
ブチャラティ「・・・よし。」
ブチャラティ「じゃあ、解散だ。各自、用意をしておいてくれ。」


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド !!!

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