( ^ω^)がjojoの世界に現れたようです 9話目
3 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:01:56.39 ID:CsGHUqVC0
第9話


 ツン・デ・レヴィはイタリアのトスカーナ州、ピサにある小さな
町で農家の娘として生まれた。両親は優しく家族皆幸せに暮らして
いたが、生活は貧しかった。

4 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:02:48.11 ID:CsGHUqVC0
 ツンが10歳の時に彼女は、両親と共にローマに移り住む。
これは貧しい暮らしから抜け出したいという
父親の意思からの行動であったが、何の技術も持たない男が
ローマで仕事を見つける事はそうたやすいことではなかった。
父親は次第に荒れはじめ酒に溺れるようになる。


5 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:03:42.53 ID:CsGHUqVC0
 ツンが12歳の時に、彼女は母親が倒れているのを見つける。
父親が働かないぶん、家族のために働いていたのは
母であった。ツンはこの頃から毎日学校が終わった後に
深夜まで内職を始める。また同時に彼女が教会に熱心に
通いだしたのもこの頃からである。

6 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:04:41.86 ID:CsGHUqVC0
 ツンが12歳の時に彼女の父親は病死。
この時からツンは学校に通うのを諦め、
近所の花屋で働き始める。

 ツンが15歳の時、教会を通りかかったベルナルド家に
仕えるという男に『ベルナルド家の養子にならないか』と言われる。
『なぜ私を?』という思いはあったが苦しい生活から
抜け出せるなら、と申し出を受け入れることにした。
 男は、ツンが養子になるなら彼女の
母親を、故郷であるピサで養う事を彼女に約束した。

7 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:06:39.23 ID:CsGHUqVC0
 ベルナルド家に養子に入ったその日、ツンは『矢』で貫かれる事になる。
そして彼女はスタンド使いとして目覚め、死を免れた。
・・・彼女は幸運だったのだろうか?
それからの彼女の運命を考えるとそれは不幸
だったのかもしれない。

8 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:07:43.22 ID:CsGHUqVC0
 モンタギューはツンに、誘拐してきた子供達
からの『生命力の抽出』を強制し続けた。彼女に
とってその行為は苦痛でしかなかった。

 21歳になった夜、ついにツンは隙を見て屋敷から脱出する。どこに
いく当てもなかったため彼女は生まれ故郷であるピサに立ち寄る。
ピサには彼女の母親がいるはずであったが、彼女の姿はどこにも
なく、探し回った結果、6年前すでに死亡していた事を知らされる。
ツンに残されたのは自分の呪われた運命に対する『絶望』と
屋敷で行ってきた自分の行為に対する『後悔』の心だけであった。

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13 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:11:48.95 ID:CsGHUqVC0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・

ツン【もう嫌です!!やめさせてください!!】 バッ!
***【・・・お前、このカプセル1つがいくらで売れるか
   わかってんのか?】
ツン【そんなのしりません!もう嫌なんです!
  私のせいで人が死ぬのは!!】

14 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:13:07.73 ID:CsGHUqVC0
ハァ・・・
***【・・・まぁいいさ。そんなに嫌ならやめればいい・・・】

ツン【・・・・・・本当ですか!?】
***【その替わり、お前の母親には死んでもらうぞ・・・】
ツン【そ・・・そんな・・・!】

***【それが嫌ならさっさと、やれ!お前がやらないんなら
   どっちにしろこの子供は役立たずだ。俺が殺す】
ツン【なっ!子供には何の罪も・・・!】
***【外でここの事を喋られても困るからな・・・。】
ツン【・・・!】
***【わかったらさっさとやれ!】

15 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:14:06.24 ID:CsGHUqVC0
子供【・・・お姉ちゃん・・・】
ツン【・・・!】クルッ

子供【お姉ちゃん・・・また今日も僕を殺すんだね・・・】
     ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド!!
ツン【い・・・】

ツン「イヤーーーーーーーッッッ!!!!」
       ガバッ!!!
  ハァ・・・ハァ・・・
ツン「・・・また・・・同じ夢・・・。」
ツン「・・・」
ツン「・・・・・・ウッ・・・」グズッ・・・

 私が見る夢は毎日同じ・・・。あの屋敷に入った日から今日まで
『あの夢』を見ない日は無い・・・。

16 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:15:15.64 ID:CsGHUqVC0
ツン「・・・」チラッ
ツン「7時・・・」グズッ・・

( ^ω^)「ツン!!」
       ガチャッ!!!
ツン「!!キャァッ!!!」バサッ!

(;^ω^)「!!」
(;^ω^)「ご、ごめんだお!叫び声が聞こえたから
     心配で飛んで来たんだお。」
ツン「あ・・・ありがとう、ブーンさん。」
( ^ω^)「『ブーン』でいいって言ったお。」

17 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:15:53.22 ID:CsGHUqVC0
 彼の名はブーン。私を守ってくれてるギャングチームの一員。よく豚
と間違われているけど、豚ではなくブーンという動物らしい。ナランチャ
さんは、『妖精だ』と言っている。

( ^ω^)「・・・大丈夫かお?涙が出てるお・・・。」
ツン「・・・大丈夫です。」


18 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:16:43.51 ID:CsGHUqVC0
 ブーンは私にとって不思議な存在だ。何故か一緒にいると落ち着く。
ずっと昔から一緒にいたような・・・そんな安心感がある。

( ^ω^)「・・・そうだお!朝ごはんの時間だお!ツン、一緒に
     行くお!」
ツン「あっ、はい!すぐ仕度するんで、部屋の外で待ってて
  くれますか?」
( ^ω^)「OKだお!」
       バタンッ!

19 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:17:52.74 ID:CsGHUqVC0
ツン「・・・髪がボサボサ・・・(櫛は・・・)」カタッ・・・
ツン「・・・(大分慣れたかな。この髪型も)」スッスッ・・・

 私がブチャラティさんのチームに助けられて約3週間が経った。ネアポリスの
街を出る前に私は髪を切り、格好も変えた。今ではどこから見ても男
だ。

ツン「・・・よし、まぁとりあえずこれでいいかな。」サッサッ

20 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:21:44.16 ID:CsGHUqVC0
      ガチャッ・・・!
ツン「行きましょう!ブーン!」
( ^ω^)「行くお!」
       タンッタンッタンッ・・・

( ^ω^)「・・・うなされてたのかお?」
ツン「えっ?」
( ^ω^)「この前の動物園の事かお?」
ツン「あっ・・・違います。いつもの夢でした。」
( ^ω^)「・・・そうかお。」

21 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:22:42.57 ID:CsGHUqVC0
 『動物園の事』とは1週間前に私とブーンとフーゴさんがベローナの動物園で
スタンド使いに襲われた時の事だ。ブチャラティさんが私のために無理をして
外出を許可してくれた際に起こった事件。皆、あれから私がまた
体調を崩すんじゃあないか。って心配してくれている。
 しかし、皆の心配に反して私の心はあれから少し変わった。それ
まで『逃げる事』ばかり考えていた私にとって、フーゴさんとブーンの
敵に立ち向かう姿は・・・とても衝撃的だった。絶望的な状況でも
決して諦めない、その姿勢。それを見ていて
私の中で何かが変わったのを確かに感じる事が出来た。

22 :◆A/02Sqb2ac :2005/12/31(土) 20:23:36.80 ID:CsGHUqVC0
ツン「・・・あんまり心配しないでも大丈夫ですよ。」
( ^ω^)「ん?なんだお?」
ツン「フフッ、何でもないです!」

   タッタッ
        ガチャッ
ツン「ボン・ジョルノ!(おはようございます!)」

 今日は良い天気だ。

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